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2012年の緑耕舎だよりです。


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  お正月の準備   2012年12月23日



今年も一年間行われた、パルシステム千葉さんの田んぼ体験イベント。 生産者である私たちが、消費者の方と直接触れ合うことができる、大変貴重でありがたいものです。
世の中がクリスマス一色のこの日、締めのイベントであるミニ門松作りとお供え餅作りが行われました。
今まではずっと、しめ縄作りをしてきたのですけれど、大きなしめ縄を作っても、それを飾るべき 神棚がない・・・というお宅もありました。そこで(?)初めての試みで、ミニ門松作りに挑戦ということに なりました。
考えずともわかりますが、門松に必要な材料の種類が、しめ縄と比べると格段に増えます。土台にする空き缶、 松、竹、わら、飾り結びにするためのわら縄・・・と、いっぱいあります。
空き缶ひとつとっても、ペコペコのアルミ缶ではしっかりしないので、硬いスチール缶が必要。 竹も、缶に入るサイズで、かつ見栄えがする太さのものを用意しなくてはなりません。 松も、ひと房ずつ丁寧に枝を切りとり、松ヤ二に負けず根元の松葉をむしり・・・。
ちば緑耕舎のメンバーも、門松作りはまるっきり初体験。先生になっていただく方に教わりましたが、どうも スマートに作れるほど修得できませんでした。
わら縄の飾り結びさえできれば、あとはそう大変な作業ではないのですが、その飾り結びが想像以上に難しい!
たいていの人はロープや縄を結ぶことなんて、職業柄やっている人を除いては、ほとんどありませんよね。飾り結びの 練習・修得は、思わぬハプニングになってしまいました。
最後には全員が出来上がりましたが、先生によると、縁起物なので飾りひとつひとつに意味があり、したがって 竹や縄の位置など、作るうえで細かい点でいろいろと留意すべきところがある、とのこと。
そう考えると、参加者の方に指導すべきスタッフも至らない点があり、反省しなければなりませんが、 次回にはこれを生かして、ぜひよりよいものにしたいと思います。

昼食はおにぎりといくつかの料理(農家の奥さんたちの手作り♪)の他、つきたて餅を入れた雑煮と、安納いもを使った 焼いもがありました!風はないけど曇っていて、少し寒かったですが、ホッとあったまりました☆
その後、餅つきをし、お供え餅を手作りしました。
柔らかいお餅は粘土みたいで楽しいのかな、子どもさんたちはみんな一所懸命になってお餅を丸めていました。
門松と同じく、重ねた丸い餅にも縁起担ぎの意味があります。
それらはすべて「家族みんなの健康と幸を願う」ことが源。昔昔からずーっと受け継がれてきた人の思いが、形になったものでしょうね。
今年の収穫に感謝し、また来年の豊作を祈りつつ、2012年の緑耕舎だよりもこれで終わりです。
では、また来年!(^o^)元気に新年を迎えましょう!






  野田☆パルシステム千葉まつり   2012年10月21日



年に一度の「パルシステム千葉産業まつり」が野田市で催され、出展してきました!
緑耕舎の目玉は、臼と杵で「もちつき体験」&「つきたてもちの販売」です。
あんこ、きなこ、からみの3種類。晴れて暖かかったせいもあるのか会場は大にぎわいで、 テントの中でおもちを準備する女性部のメンバーも、ずーっと立ちっぱなしで頑張りました!
おもちのほか、もちろん減農薬・減化学肥料栽培のコシヒカリの販売もありましたし、 生産者Yさん直売の、黒大豆の塩ゆで枝豆もありました。
この時期の枝豆はすでに盛りは過ぎて、だんだん本来の黒豆になってゆく頃。さやは黄ばみ、 実はぷっくりと丸くふくらんで、どこか栗のようなホックリ感が楽しめるんですよ。
おかげさまでもちは完売!地産地消が広がるよう、「ちば緑耕舎」の名前、少しでも覚えてもらえたかな?






  栄町産業まつり   2012年10月13日



秋晴れのこの日、地元の栄町のイベント「栄町産業まつり」があり、出店に参加してきました!
広場の中央にステージがあり、それをぐるっと半円で囲むようにテントが並びました。
わたしたちは米農家、お米の会社なので、もちろん、販売するのはお米です。
袋入りのお米の販売もありましたが、頑張ったのはおにぎりです。自慢の新米コシヒカリを当日朝6時に 炊き、女性部の大活躍でおにぎりを作りました。
炊きたて作りたてのおにぎりは、おかげさまで完売しました!
買ってその場で食べた方もいて、ドキドキしましたが、「おいしい」との言葉をいただけて、とても嬉しかったです。

会場には栄町のマスコットキャラ、龍の「ドラム」や、千葉県のチーバくんも応援に来ていました。
真っ赤な体のチーバくんは、どこにいてもパッと目につきましたが、ドラムは広場の芝生に溶けこんで、 ちょっと目立ててなかったかな~?(^_^;






  雨と晴れの刈入れ   2012年9月22日



「さあ、稲刈りだ!!」と米農家さんが気合を入れた9月の初め。
いつもより少しだけ早い稲刈りスタートでした。前の記事にもあるとおり、8月は晴天&高温続きで、稲の成熟が早かったのです。
ところが・・・。
いざコンバインで田んぼに繰り出したとたん、一転、雨続きの天気に!!
しかも、しとしとと降る雨ではありません。いきなりザーッと南国のスコールのようにどしゃ降りになり、 しばらくするとピタッとやんで晴れて、カッと太陽が照りつける。
そんなことが、1日のうちに何度も繰り返すんです。
そんな天気が何日も続きました。現在のコンバインは、刈り取り→脱穀(籾と稲わらに分別)までを同時にしますから、 あんまり稲がぐっしょり濡れると、引っかかったり詰まったりと、やりにくくなるのです。
ですから、今年の稲刈り、米農家さんたちは頭を抱えました。あとで聞いてみたら、ひとり残らずずぶ濡れになった ことがあったそうです。思わず天に向かって「バカヤロー!」と言ったとか言わないとか・・・。
台風こそ来ませんでしたが、なんともやりにくかった収穫でした。
今は、全部刈り取りも終わり、乾燥・籾すり(玄米にする)の作業中です。

さてさて、そんなこんなの今年の9月、この日のパルシステム千葉の組合員さんたちの稲刈りは、まずまずの天気でした。
曇り時々晴れでスタートし、終わる頃にポツポツと雨が降り始めました。いざ田んぼで鎌をふるい奮闘しているときに 降らなくて、ホッとしました。よかったです。
秋の田んぼにはどんな生き物がいるかを調査し、小さな鎌で手刈り体験をした後、子どもさんたちのコンバイン乗車体験もありました。
そしてお昼は新米のおにぎり!この時期のお米は、やっぱり一番おいしいですね!
何やら天気の話ばかりになってしまいました。しかしほんとに、変な天気の稲刈りシーズンでした。






  8月の終わり   2012年8月31日



8月も今日で終わりです。明日は土曜なので、夏休みが延びて子どもさんはラッキーかな?
さて、田んぼの状況ですが、今まさに実りのときを迎えています。ひとつ前の記事の写真(1か月前)と 比べても、一目瞭然ですね。
穂は重そうに垂れ、稲の葉はすっかり黄色っぽくなっています。早生品種は、どんどん稲刈りが始まっています!

今年の夏は雨がほとんど降りませんでした。連日の高温&晴天でコシヒカリの成熟も早くなり、刈り入れ日も予定より早くなっています。
そういえば、台風もひとつも来ませんでした。雨も風も本当になかったために、稲が倒れず、 ほとんどみんなピンとまっすぐ立っています。コンバインを使うには楽ですし、助かります。
しかしここまで雨が少ないと、現代は水路が整っているから大丈夫なものの、昔だったらみんなで「雨乞い」をしていたかもしれませんね。






  穂が伸びてます   2012年8月3日



日照り(?)続きの夏の盛りです。
これだけ毎日、太陽の照りつける日が続くと、少しは雨が欲しくなります。田んぼはもちろんそうだけど、 畑で栽培している農家さんはなおさら。毎日の水やりが大変です。
さて、田植えが周りよりちょっと遅かった、ちば緑耕舎の交流田んぼも、稲穂が顔を出してきました。 よく見ると、白い小さい花もいっぱいついていますよ。
細い茎の中心から、ギッシリと籾が並んだ穂が出てきています。同じ穂を観察してみたら、1日で5㎝ほども 伸びるんですね!知らなかったです。
そういえば、この時期に花が咲いてどんどん実をつけているキュウリやナスなんかも、1日2日うっかり収穫し忘れると、 あっという間に大きくなり過ぎてしまいます。
雑草が伸びるのも驚くほど早いし、今は最盛期ですね。
お隣の早生品種の田んぼなどは、もう穂が頭を垂れ、黄色くなり始めてきています。
お盆を過ぎれば収穫です。






  風にそよぐ緑のじゅうたん   2012年7月19日



梅雨も明け、じりじりと太陽が照りつけるようになった関東地方。
7月の田んぼは稲株が大きく成長し、一面、緑のじゅうたんのようになっています。
いつだったか、東京からお嫁に来たという知り合いの奥さんが、ここ周辺の利根川一帯の田んぼ風景を見て、 「感動して毎年見に来てるの」と言っていたのを思い出しました。
今の農家さんは、毎日、田んぼの水管理と、あぜ道の雑草刈りに追われる日々が続いています。 農薬などなるべく使わない栽培には、そのぶん人の手が必要になります。
もう少しで稲穂が出てくるので、タイミングを見計らって肥料まきもしなければなりません。 お盆過ぎに刈入れが始まるまで、もうひとふんばりです。

追記:事務所横に植えたナスが、どんどんなり始めました!
田んぼの上には、トンボがたーくさん群れて飛んでいます。水路にはメダカがいっぱいです。






  パル草取りイベント   2012年6月23日



台風が2つ日本列島を通過したこの6月。前日も雨でしたが、この日は幸運にもよい天気に恵まれました!今は降れば肌寒くなり、 照れば夏のように暑いですが、ちょうど空には薄雲が広がり太陽の光も明るく感じられる、絶好のイベント日和になりました。
先月、頑張って手植えした田んぼは、ひと月経った今、苗は分けつ(株が増える)し、色も濃い緑になり大きく育ってきています。
そしてその稲の間には、これまた元気な雑草がたくさん。除草剤をまいていませんから、稲ばかりでなく、その他の草が育つにも、 とてもよい環境なんですね。
今回は、それを手で取ってきれいにしようという体験です。
田んぼに生える雑草はいろいろな種類がありますが、代表的な草について実物を見ながら説明があった後、田んぼへ行きます。

まず草取りをする前に「どんな生き物が稲にいるか」を調べました。
虫とり網を持って、それを8の字に大きく動かし、みんな横一列に並んで揃って前へ進みます。田んぼの向こう側へたどり着いたときには、 網の中には、小さいさまざまな生き物が入っていました!「こんなにいるんだなぁ」と、生産者の人たちも驚いていましたよ。
小さいクモ、大きめのクモ、バッタの子ども、小さな羽虫などなど・・・これらのいろんな命がいるおかげで、この環境が保たれているんですね。

さて、いよいよ草取りです。靴を脱いでズボンをまくり、いざ水の中へ。
たくさん生えているので、すぐに手の中はいっぱいになります。取れた草はひとまとめに丸めて、足でグッと泥の中へ埋めてしまいます。
これで、もうその草は根っこを生やすことはないそうです。その上、泥の中で腐って、肥料になってくれるとのこと。
この作業で何がつらいかって、中腰の姿勢でいること!稲があるのでしゃがむわけにはいかないし、水があるので手をついて四つんばいに なるわけにもいきません。みんな、途中で腰を伸ばしながら、徐々に前に進んでいきました。
奮闘の結果、時間が来てあぜ道に上がったときには、あんなに草が茂っていた田んぼは、見事にきれいになっていました!
これからの時期は、稲が大きくなって影ができるので、田んぼの水の中にはあまり草が生えてこないそうです。皆さんお疲れ様でした!
泥を流して着替え、お昼は夏野菜のズッキーニ入りカレー+デザートに大玉スイカでした♪

午後はかかし作りから始まりました。
頭をつけて服を着せて、髪を付けたり帽子を被せたりと、皆さん工夫していました。出来上がったかかしを並べると壮観です。
次には、田んぼの泥の中の生き物調査をしました。慣行栽培の田、減農薬栽培の田、無農薬栽培の田と、3種類の田んぼの泥に、 イトミミズやユスリカの幼虫がどれくらいいるか調べました。
春の頃には小さかったイトミミズも、何と3センチを超えるくらい大きくなっているものもいましたよ。さっきの網に捕まった虫たちと同じく、 これらのおかげでよい米ができるんですね。感謝です。

これからの時期は気温が高くなり、稲もぐーんと伸びます。あと2か月後には、もう収穫の季節がやってきます。身近に田んぼがあれば、 ぜひ観察してみてはいががでしょうか。よく見るとそこにはいろんな命があって、意外と面白いですよ!






  パル田植えイベント   2012年5月12日



水が張られて、あとは稲が植えられるのを待つばかりの田んぼ。
ちば緑耕舎の交流田に、この日、約40名のパルシステム千葉組合員さんが集まりました。年4回の田んぼ体験の第1回目です!
まずはごあいさつ。そして「昔の道具」展示説明会に。とうみ、水車、回転式の草取り機、線引き、昭和初期の発動機(2馬力!)などを、 実際にそれらを使用した経験のある生産者Kさんから説明がありました。
発動機は実際に動かしてみましたが、動いたときにはちょっと感動。拍手がわき起こりました。
そして身支度をし、いざ田んぼへ。説明を聞いた後、田んぼに引かれた線に沿って植えていくのですが、それよりもまず、泥の中で歩くことが 大変・・・。あまり勢いをつけると転んでしまうし、皆さん、恐る恐る進んでいきます。
やがて田んぼ全体に苗が植えられ、全員、足を泥だらけにして田んぼから上がりました。
これから夏の間、刈入れをするまで、頑張ってお世話させていただきます。
泥を落としてきれいにし、緑耕舎女性部が中心になって作ったお昼ごはんをいただきました。おにぎりや豚汁、きんぴらに漬物、デザート、 苺などなど、いっぱい食べました。
午後からは、稲・米ができるまでのお話があり、田んぼの泥の中にいる生き物の数を調べる調査と、近くの自然のビオトープ(?)へ行って 生き物観察をしました。
田んぼの泥の中には、良い土を作ってくれるイトミミズやユスリカの幼虫などを見つけることができました。
生き物観察では、子どもさんたちは網やかごを持って捕まえようと奮闘していましたが、一番多かったのは雨ガエルでしょうか。みんな、田んぼの 環境を整えてくれる、大切な生き物たちです。
田んぼの横を流れる用水路に仕掛けた網には、フナ、ザリガニ、たくさんの日本メダカがかかりました。
メダカは実は今、絶滅危惧種に指定されていること、知ってましたか? メダカにそっくりな、繁殖力の強い外来種の「カダヤシ(グッピーの仲間)」が、逆にたくさん増えてきているそうです。
最後にひと家族にひとつずつ、バケツ苗が配られました。バケツの中の苗はほっそりとしてまだ頼りないけれど、ぐんぐん大きくなります。
稲穂ができるまでを観察しつつ、楽しみながら育ててくださいね!






  植・え・て・ま・す!   2012年5月2日



ゴールデンウィークまっただ中の今日この頃。ニュースで「渋滞」「行列」「まだ間に合う注目スポット」などという言葉をよく聞きます。
しかしここ、ちば緑耕舎のある印旛郡栄町周辺は、GWではなく「田植え」のまっただ中です! メンバーの生産者のKさんいわく「米農家は花見とGWだけはできない(遊べない)」とのこと。
まさに今、田んぼを見渡すと、あちこちで緑の苗を積んだ田植え機が動いています。
育苗していたハウスから、苗箱をトラックに積み(稲のマンションのよう)、田んぼまで運びます。 そして同じく運んだ田植え機に積んで・・・。
1本1本はほっそりした小さい苗だけど、苗箱にぎっしり並んでいるときは、人が足で踏んでも全然潰れないんです!
これ、私Kが実際に目にしたときはビックリしました。柔らかいけど強い。なんだかちょっと感動しました。
水を張った田んぼに植えられ、きちんと並んで風にそよいでいる15㎝くらいの苗は、やっぱりまだ少し頼りなさそうに見えます。
無数のカエルの声を聞きながら、これからぐんぐん伸びて&増えていくんですね。成長が楽しみです。






  花盛り   2012年4月13日


あちこちの田んぼで、入水(水を張る)が始まっています。
晴れの日は、動けば汗ばむくらいになってきました。見ると、事務所の周りも雑草の花畑になっていることに気がつきました。
天気もよいので、写真を撮ってみました!
桜の枝にとまっているのはヒヨドリです。この後、花の蜜を吸っていました。撮影中ときおり、 雌を呼ぶ雄のキジの鳴き声もしていました。
咲きこぼれるコブシ、桜、レンギョウ、雪柳、椿などなど、そんな華やかで目立つ花たちとは対照的に、雑草は地面すれすれで 群れを作るように咲いています。
最後の写真の、すごくちっちゃい青い花は、カントリー風のイラストみたいな葉っぱの頂点に花がついていて、群生してる様子はまるで青い星が咲いてるみたい。
生え始めたばかりのクローバーは、まだうぶ毛が多くて柔らかかったり、空に伸びるカラスノエンドウのこんもりした茂みは、 地面から見上げるように見ると森のようだったり、なかなか面白かったですよ。
目立たないし、これからもっと伸びたらじきに草刈りされてしまう運命だけれど、今はめいっぱい、太陽に向かって花を咲かせています。








  花開く。きちんとした田んぼ   2012年4月5日



上野では桜がほぼ満開のニュースがあった日、ここ栄町でも桜のつぼみがほころび始めています。
歩いていると、家々の庭先で満開の、コブシやモクレンの白い花がたくさん目について、きれいです。 柳の若葉も萌え始めました。柔らかい黄緑色が優しげです。
この冬はとても寒かったため、水仙、椿、梅、レンギョウなどなど、花が開くのがいちどきに重なって、 いっぺんに見ることができますね。これはこれで目を楽しませてくれますが、異常気象と思うと、 ちょっと怖い気もします。
事務所横のノリ面(崖)には、オオイヌノフグリ、ハコベ、ブタクサ、ホトケノザ、タンポポ、その他 名前のわからない小さい花がたっぷりこんもり咲いています。青、黄、白、紫と色とりどりで、ちょっとしたお花畑みたい。

さて、今年の米作りが始まっています。寒風が吹く頃に消毒した種もみは蒔かれ、ただ今ハウスで育苗中。 農家の皆さんは毎日、水と温度の管理に追われています。
それと同時に田んぼへ行って肥料を撒き、耕し、冬の間に崩れたあぜ道をしっかり塗り固めたりと、準備に 大忙しの日々です。
耕された田んぼは均一に平らであぜもキッチリ角が立っていて、草一本なく土の色一色なので、 まるで引っ越しのために荷物を全部運び出して掃除した部屋のようです。
ちなみに、先日全国的に吹き荒れた低気圧の大風の日などには、外での作業は当然できません。 それどころか、自宅の作業場のシャッターが壊れてしまった・・・という人もいたようです。幸い、ちば緑耕舎の シャッターは大丈夫でした。よかった~。せっかく咲いたモクレンは、大丈夫だったかな?
花も人も天気には一喜一憂、難しいお付き合いです。






  パル交流会と種もみ消毒   2012年3月9日



更新が空いてしまいました。
今年の冬は寒いですね!!ここらへんでは珍しく、3回も雪が降り積もりました。私Kは2月中、ほぼ3週間の間、熱が上がったり下がったりの、 どうにもすっきりしない状態が続いておりました。
3月に入ったら、今度は天気が雨続き。年末年始の数か月間晴れ続きだったぶん、一気に降ったという感じです。
おかげで、例年なら田んぼのあぜ作りや耕運をする時期なのに、農家の皆さんはそれらが全然できない日々が続いています。来週、やっと晴れるみたいです。
そんな中、種まきに向けて、種籾(たねもみ)の温湯消毒(おんとうしょうどく)が行われています。
種もみの病気予防のために消毒が必要なのですが、ちば緑耕舎では薬を使って消毒するのではなく、お湯に浸けて行う方法をとっています。
60℃にキープしたお湯に10分間浸し、その後すぐに冷水で冷やします。これを、芽が出てしまわないよう、発芽させるときまで10℃くらいの冷たい水に浸けておきます。
専用の風呂釜みたいな機械を使います。お湯は熱いし、冷やす水は冷たいし・・・ゴム手袋と長靴着用で、半日かかる作業なのです。

さて、3月9日に、ちば緑耕舎全員で「パルシステム県別交流会」に参加してまいりました。
写真の昼ごはんはパル千葉さんの、当社から提供させていただいたJAS有機栽培米です。
パルシステムさんの組合員の方と生産者の方が同じテーブルでフリートークすることがメインです。「お互いの顔が見える関係」という意味でお互いに触れ合える貴重な機会でした。
私Kはパル千葉さんの会場に参加させていただきましたが、他の産地さん(特に同じ米を扱っている産地)や、実際に自分で無農薬野菜作りにチャレンジしていらっしゃる 組合員さんのお話などを、大変興味深くお聞きすることができました。
一番多い話題はやはり、「震災」と「放射能問題」でした。どこの産地さんも、試行錯誤で放射能の数値低減に努力しています。
パルシステムさんと一緒に土壌の放射能物質を減らす実験に取り組んだある産地さんが、「政府の言うように1年2年で除染はできない。 もっと長い目で取り組まなければならない」と発表していたことに、強く納得しました。
4月に入れば、いよいよ今年の米作りがスタートします。昨年同様、放射能検査をしながら、秋に無事に販売できるのを目指すことになります。






  雪と白鳥と鶴   2012年1月24日



1月23日、テレビで「関東地方でも雪が降ります」と大きなニュースになっていました。
関東平野ではめったに雪が降らないので、たまに降るとなると大騒ぎになります。昔は今よりも雪が多かったようですが、 それでも積雪が当たり前の地域から比べると、微々たるものです。車の運転が怖くなることには変わりありませんが・・・。
24日の朝、私が緑耕舎に来るまでの幹線道路は、ありがたいことにほとんど雪が溶けていたのでホッとしました。会社の周りも 日陰に残った雪は氷となって残ったままですが、日の当たるところはどんどん溶けていきました。

さて、この冬も印旛沼に飛来した白鳥たちが、昼の間、栄町の田んぼにも来ています。
白鳥は水鳥なので夜は水の上で眠り、昼間にあちこちの田んぼなどの餌場に行って食べるんです。
今年は白鳥とともに珍しいお客さんが来て、田んぼに人だかりができていました。
「袖黒鶴(そでぐろづる)」という、世界に3000羽ほどしかいない絶滅危惧種の鶴が、1羽だけ印旛沼に飛んできたのです。
普通、日本には来ない鳥だそうで、何か理由があったのでしょう、九州に1羽、ここ千葉県の印旛沼に1羽いるとのことです。
噂を聞きつけた野鳥の会の方々やファンの人々が、大きな望遠レンズのついたカメラをかついで、袖黒鶴が飛び立つ瞬間を撮ろうと 連日田んぼに集まっていました。
白鳥は草食ですから田んぼで稲の二番穂を食べていますが、鶴はひとり離れて、土の中のザリガニやドジョウをほじくり出して食べています。
体は白っぽいですが、翼を広げるとそこが黒いのでこの名前がついたのですね。
今はひとりぼっちですが、越冬が終わって帰ったら、仲間と一緒になれるといいですね。




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